発達障害の子どもには「できることはやらせる、選ばせる」ことが重要。"決める力"がつけば、保護者の負担も減っていく
・さまざまな感覚を一度に味わえて脳に刺激をもたらす作業が、お手伝いの中にもあります(料理、ぞうきんがけなど)
・ 子どもの意外に得意なことや鋭いこと、子どもの良いところが見つかる契機になります
・ 家族以外の人との関わり合いが難しい子どもにとっては、お手伝いなどでコミュニケーションをとることが社会性を育てる基礎になります
・ 子どもを褒めるチャンスになります
・ 「かわいそうな子ども」という扱われ方ではなく「自分も誰かの役に立てる」という経験を得るので、子どもの自信につながります
お手伝いをしてもらうという普通の暮らしの中にも、子どもができることや、子どもに対する前向きな見方を増やしていく手がかりがあります。何かをこなすことで子どもに自信がつくことと、他のことへチャレンジする気持ちはつながっています。
以上を見るに、子どもが毎日スマホやタブレットなどの画面を見つめて長時間遊ぶことは、比較的範囲の狭い感覚だけを与えているということになりそうです。
というのもスマホやタブレットによる遊びには、主に目・耳・指先だけを使う、視覚的な刺激が強すぎる、といった特徴が挙げられることも関係しています。
家庭が安心できる場所であることが、すべての始まり
すべての子どもには、安心して過ごせる場所が必要です。特性を持つ子どもには、なおさらそれが求められます。
なぜなら、特性を持つ子どもは、学校などの社会に出たときに苦手なことや自分のできなさ具合と向き合うことで落ち込んだり、自分にとっては強すぎる刺激を受け続けていたりと、いろいろな面で疲れて家庭へ戻ってくることが多いからです。
心理学者マズローの「欲求段階説」によると、人には5つの欲求があります。その中で、最も基礎となるのが「生理的欲求」(食事や睡眠など)と「安全欲求」(安心できる環境や安定した生活)です。
これらが満たされることで、人は心や体の土台が整い、次のステップに進むことができます。
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