発達障害の子どもには「できることはやらせる、選ばせる」ことが重要。"決める力"がつけば、保護者の負担も減っていく

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子どもによっては困難な課題もありますが、少しでもいいので自力でできるところ・できたところを一緒に見つけて、自分で課題に取り組んだ感覚を育てるサポートを行いたいところです。

また、子どもに任せることの1つとして「選ばせること」が挙げられます。「どっちにする?」は、大人が2つの選択肢を用意してはいますが、子どもの主体性を残す質問になっています。子どもが自分から選び、答えを出すという行動を起こす練習になるのです。

保護者が子どもの世話をしすぎないことは、保護者自身の負担を減らすことにもつながります。今はたくさん世話を焼くことがあるかもしれませんが、子どもには自分で決める力を少しずつつけてもらいましょう。

行動にクセがある子どもと日々暮らすと、面倒なことが多いものです。「ずっと自分がつきっきりで子どもの世話をしていれば、子どもに決定権を持たせるよりもラク」という気持ちに向かうこともあるかもしれません。

でも、子どもが自分でできることや自ら考える機会を減らしすぎていないでしょうか。その結果、自分がかえって疲れていないか、ときどき振り返ってみてください。

お手伝いを頼むと、能力と自信のアップにつながる

子どもに不器用なところがあったとしても、ささやかなお手伝いを頼んだり、暮らしの中で保護者が負担になっている作業を一緒にやってもらったりしましょう。

暮らしの中では、座学では得られないような何気なく学べることがいろいろあり、家事は将来自立していくためのスキルでもあります。お手伝いの行動を、特性のケアや脳の働きを育てる観点から見直すと、たくさんの優れた効果があります。

・ 「望ましい行動を行い、結果としてどのような言葉を受け取るか」といったいくつかの行動がつながった型(行動パターン)を教える機会になります

・ 共同作業をすると、コミュニケーションの練習になります

・ 指示通りにやってみるという行為は、聞き取りや手の作業の練習になります

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