【マンガ】「LGBTQ+」当事者の元女子サッカー選手が伝えたいこと ジェンダー平等を実現するために必要なこととは?
「ジェンダー平等」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべますか?
ジェンダーとは、「社会的性差」とも言われますが、身体のつくりの他に「男はこうあるべき」「女はこういうもの」といった社会や文化の中で生まれた性別のイメージやその違いのことを指します。
これまでの社会では、身体的な性別が「女性だから」というだけで、「家事が得意なのは女性」「男は働いて出世すべき」と不当な扱いを受けたり、社会の中で活躍する機会が少なかったり、賃金が低かったりすることが問題となってきました。そこで、性別による差別や不平等をなくし、「ジェンダー平等」を実現しようという動きが世界的に広まっています。
世界共通目標であるSDGs(持続可能な開発目標:Sustainable Development Goals)においても、ジェンダーにもとづく偏見や不平等をなくし、すべての人が平等に自由でいられる権利を持つことを目指しています。
世界経済フォーラム(WEF)が発表した2024年の「ジェンダー・ギャップ指数」の日本の総合順位は、156カ国中118位(前回は146カ国中125位)でした。
特に、政治・経済の中で何かを決める場に、女性は男性と同じように参加したり、リーダーになったりすることがなかなかできていません。その理由の一つとして、家事や子育てといった家族の世話をほとんど女性が行っていることが挙げられます。
先述のジェンダー・ギャップ指数では日本は教育に関しては男女平等とされていますが、学校の入試で合格ラインを男女別で設定するなどの事例もいまだ存在し、数字だけでは測れないような表面化されていない差別もあるでしょう。
また、いまだ多くの女の子や女性がパートナーからの暴力の被害を受けているのも事実です。そして、女性だけではなくLGBTQ+の人たちも、さまざまなシーンで差別や暴力を受けやすい立場にあります。
このようなジェンダー不平等の状況を打開するためには、その背景にあるジェンダー規範(女/男はこうあるべき)や、ジェンダー不平等を生み出している法律や社会制度、社会構造を変革していく必要があります。
このような取り組みは「ジェンダー・トランスフォーマティブ・アプローチ」とも言われます。現在差別や暴力を受けている人たちへの不平等な状況を改善するだけではなく、女性やLGBTQ+の人たちの社会的地位の向上や政策決定の場に参画していくことが大切です。
性のあり方にかかわらず、自分の人生を自分で決め、未来を切り拓く力を高め、お互いを尊重し合い、暴力ではなく対話によりポジティブな意識・行動に変えていくアクションが必要なのです。
そのためには、男性の「エンゲージメント」も大切だと言われています。
男性がジェンダー平等に積極的に参加し、暴力ではなく、ポジティブな行動を促進し、ジェンダー平等の担い手になっていくことも重要視されているのです。
そして、ジェンダーだけではなく、人種や障がい、年齢といったさまざまな差別に対しても、目を向けていくことも重要となります。インターセクショナリティ(交差性)と言って、さまざまな差異により生まれる力関係にも注目する必要があります。
たとえば、両親により育てられた日本人のシスジェンダーのゲイ男性と、ひとり親で外国籍のトランスジェンダー女性では、日本社会での立ち位置や差別・抑圧の状況も異なるという視点を持つことです。
また、内閣府とガールスカウト日本連盟は、固定観念にとらわれず、多様性を認め合えるようになることなどを目的に、中高生向けオンラインプログラム「me and them」を提供しています。ジェンダー平等について学ぶ機会の充実に期待しています。