中国の「空飛ぶクルマ」、商用運航の離陸へ秒読み イーハン系運航会社が航空運送事業許可を取得

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イーハンの「EH216-S」は無人操縦により2人の乗客を乗せて飛行できる。写真は広東省広州市内で行ったテスト飛行(同社ウェブサイトより)

「空飛ぶクルマ」の開発を手がける中国の億航智能(イーハン)が、商用運航の実現への秒読み段階に入った。同社傘下の運航会社2社が3月28日、中国の民間航空行政を所管する中国民用航空局(民航局)から航空運送事業許可(AOC)を取得したのだ。

eVTOL(電動垂直離着陸機)とも呼ばれる空飛ぶクルマは、電動モーターでプロペラを駆動し、人を乗せて垂直離着陸が可能な飛行機械を指す。民航局が(パイロットが搭乗しない)無人操縦のeVTOLによる商業目的の人員運送事業を認可したのは、これが初めてのケースだ。

無人操縦の6機が対象

AOCを付与された2社はイーハンの100%子会社の「億航通用航空」と、億航通用航空および安徽省合肥市の政府系投資会社が共同設立した「合翼航空」だ。両社はいずれも、イーハンが開発した2人乗りのeVTOL「EH216-S」を使った商用運航事業を計画している。

EH216-Sは2023年12月、無人操縦のeVTOLとして世界初の耐空証明(訳注:航空機の安全性について国の基準に適合しているという公的な証明)を民航局から取得した。同じく民航局が億航通用航空と合翼航空に発給したAOCは、両社が保有する合計6機のEH216-Sが対象だ。

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