億航通用航空と合翼航空による商用運航事業は、当初は(観光目的の)遊覧飛行に限られる見込みだ。というのも、今回取得したAOCでは同一地点での離着陸、つまりA地点から離陸して飛行した後、またA地点に戻って着陸する運航形態しか認められなかったからだ。

それだけではない。AOCの付属文書によれば、対象のEH216-Sはあらかじめ指定された区域内でしか飛行できない。運航時間は昼間に限られ、高度120メートル以下で人混みの上空を避けて飛ぶことが求められる。
制約厳しく採算に課題
運航会社にとって大きな悩みは、さまざまな制約があるなかで事業採算をどのように確保するかだ。イーハンはもともと、EH216-Sの無人操縦機能を利用してパイロットの人件費を省き、乗客2人分の運賃収入を得るもくろみだった。

ところが、民航局が今回付与したAOCは1機のEH216-Sに対して1名の乗客しか搭乗を認めず、複数の機体の同時運航も許可しなかった。
この条件に従えば、億航通用航空と合翼航空は1回の遊覧飛行につき1機のEH216-Sに1人の乗客を乗せて飛ばすことしかできない。商用運航への扉は開かれたものの、採算確保の観点からは厳しい課題を突きつけられた格好だ。
(財新記者:方祖望)
※原文の配信は3月30日
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