ちょうどいい甘さとサクサク食感…《愛知県名物 しるこサンド》なぜ誕生したのか? 売れに売れた「生しるこサンド」の開発秘話も
カフェメニューも施設見学の楽しみの1つ。松永製菓初のカフェで提供されるスイーツは、オープンに向けてイチから開発された。

もちもち食感のシュー生地にあんこバターをたっぷり挟んだ「シューコッテ あんバター」や名古屋コーチンを使用した濃厚プリンなど、ここでしか味わえない特別なスイーツがそろう。
消費者の若返りを狙った若手の活躍
これまで老舗のやり方が主流だった松永製菓だが、生しるこサンドへの挑戦など、消費者の若返り化が必要だと感じていた。
「2018年の自社調査で、50~60代の方がメインの購入者であることがわかりました。若い世代にも魅力を知ってもらいたいと消費者と同世代の若手の声を大切にしようと考えました」
その1つとして、若手社員が直接社長にアイデアや想いを届けられるように体制を変更した。開発会議では、1人の意見だけでなく、全員に発言機会を与えるようにしたことで、幅広い柔軟なアイデアが生まれるようになったそうだ。
「例えば『kukka kukka』というお花の形をしたクリームサンド商品は、従来であれば、アイデアが通る可能性が低かったと思います。しかし、若手社員が見た目やパッケージも今のトレンドとして重要であることを訴えた結果、商品化に至りました」

結果的に『kukka kukka』は、生しるこサンドに次ぐ人気商品に。さらに、広報部門を設置し、メディア露出やSNSに力を入れることで、消費者の若返りが進んだそうだ。
「直近の調査では、30~40代の女性がメインになり、ママ友へのプレゼントとして選ばれることも増えました。また、SNSのフォロワーも、以前は50~60代の男性が中心でしたが、今では20~40代の女性がメインに変化しています」
筆者自身も、祖父母が食べていたしるこサンドを今では子供たちが楽しんでおり、4世代にわたるその歴史を実感している。これからも時代に合わせた進化を遂げ、さらに多くの人々に愛される商品を提供してくれることを楽しみにしたい。
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