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ちょうどいい甘さとサクサク食感…《愛知県名物 しるこサンド》なぜ誕生したのか? 売れに売れた「生しるこサンド」の開発秘話も

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  • 丹羽 桃子 工場見学マニア・ライター
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こうして、“あんこを入れてから焼くビスケット”というコンセプトが決定。その後、商品開発担当が1年以上にわたり試作を繰り返した。

「特に苦労したのは、ビスケットとあんこをしっかり密着させることでした。剥がれてしまうと、あんこが焦げる原因にもなります。試作では真っ黒こげになったり、実際の工場ラインに落とし込んだ際に剥がれてしまったりと、試行錯誤の連続でした」

あんこの量を減らさなかった理由

丸や四角などさまざまな形状を試した結果、生地の接着面を増やすために、最終的になみなみとした現在の形が最適だと判断されたという。

なみなみの形に型抜かれたしるこサンド生地(写真:松永製菓提供)

筆者が「単純にあんこの量を減らせば、もっと安定した商品になったのでは?」と尋ねると、こんな答えが返ってきた。

「当時は甘いものが珍しく、砂糖も高価な時代でした。だからこそ、お腹いっぱい食べられるように手に取りやすい価格で、3枚食べればしっかりとあんこの味を感じられるお菓子にしたかったんです。

試作を重ねて、おいしさと生産の安定性を両立できる比率を見つけたときにはとても嬉しかったと聞いています。その比率は、発売当初から今も変わっていません」

こうして誕生したしるこサンド。現在では年間約3.5億枚が製造され、多くの人に愛され続けている。

焼成後のしるこサンド生地(写真:松永製菓提供)

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