「黒田バズーカ第3弾はない」と言える理由

市場が期待する一段の金融緩和策はあるのか

これとは対照的に、主要な経済指標のなかでも、鉱工業生産やISM製造業景気指数は弱含みだ。米ドル高が米国からの輸出を抑制しているためと推察される。

すなわち、内需非製造業が堅調でも、外需製造業が相対的に不振という図式である。輸出向け製品の生産が減退し、それが仕事量を圧迫して、労働投入量の伸び悩みを引き起こしているとみられるわけだ。

とすれば、連銀や米政府はここからどんな手を打って来るだろうか。

利上げはしても、ドル高は阻止したい連銀と米政府

米ドル高が米経済にとって好ましくない状況を生じていると考えられるわけだが、では連銀が利上げをためらうかと言えば、そうはならないだろう。

連銀としては、米経済が異常状態でない限り、異常な金融政策、すなわちゼロ金利から脱却したい、と考えている。つまり、年内実施と見込まれる最初の利上げは、「金利の正常化」に過ぎないということだ。米ドル高を招かないように、という配慮は、2回目以降の利上げに対して行なわれ、このため2回目は、来年でもかなり先のこととなろう。

一方で米政府は、陰に陽に米ドル高をけん制してくると見込まれる。すでに今年4月の半期為替報告書でも、日独が金融政策(間接的には金融緩和による自国通貨安)に頼り過ぎていると批判していた。

今月(発表日未定)に公表される予定の同報告書でも、4月と同様に円安・ユーロ安の牽制がなされうる。

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