リンクトインの広告は狙った客に突き刺さる フォロワーが少なくても、効果が高い

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しかし、「スポンサード・アップデート」は急成長を遂げた。LinkedInのマーケティング・ソリューション部門、商品企画部長であるラッセル・グラス氏は、「インフィード広告」はLinkedInが開発を進めるメディア運営プラットフォームの拡大に繋がり、2014年2月から社員の多くがこの開発に携わっていると話す。

「最終的にLinkedInを、ビジネスパーソンがビジネス上の目標を高め合い、仕事を成功させるために集う場所にしたいと考えている」とグラスは話した。「この目標を達成するにはコンテンツの質と評判を高め、顧客からの引き合いを欠かすことはできない」

「スポンサード・アップデート」は、モバイルの画面いっぱいに表示されるため、モバイル機器にもっとも適していると、グラス氏は説明する。LinkedInに接続するデバイスの半分以上は、モバイルだからだ。

なぜ、LinkedInのフィードは広告価値があるのか

LinkedInの顧客であるソフトウェア開発会社「パーコレート(Percolate)」。成長戦略担当者のクリス・ボールマン氏によると、LinkedInはフォロワー約1万2000人程度にしかリーチできないが、ほかに類を見ない登録メンバーの質とターゲティング能力を評価しているという。結果として、パーコレートにとってLinkedInは最大のデジタルマーケティングの対象となっているのだ。

「LinkedInでプロフィールをごまかした場合、社会的に厳しい目が向けられる。そのため、私たちのメッセージが的確な人に届けられているとわかる」と、ボールマン氏は語った。「今までオーガニックリーチを見てきましたが、結果はかなりよいものだった。私たちが何かを投稿すると、パーコレートのフォロワーの半分に届く。Facebookではよくて10%にしか届かない」

LinkedInはB2B広告収入を得るパブリッシャーの手強い競合になるかもしれない。ニューヨークの広告代理店「The Gate Media」のパフォーマンス・マーケティング部長クニック・カペイディア氏も「スポンサード・アップデート」を利用している1人だ。「もしニッチなB2B読者を追いかけるならLinkedInほど適切なプラットフォームはありません」とカペイディア氏は話した。

Lucia Moses (原文/訳:小嶋太一郎)

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DIGIDAY[日本版]編集部

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