ゼブラがkaku lab.で狙う筆記用具のDXとは 未来の筆記体験を新技術「T-Pen」と「kaku XR」で創出
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筆記用具のゼブラはセンサーを搭載した筆記具「T-Pen」と、仮想空間での筆記を可視化するMR(複合現実)ヘッドセット向けの開発フレームワーク「kaku XR」を発表。一般向けの市販はなく、あくまでも開発パートナーを求めるために、社内の研究開発プロジェクト「kaku lab.」での成果を披露したものだ。
ゼブラは1897年の創業以来、ボールペンやシャープペンシル、マーカーといった筆記具を数多く生み出してきた老舗。マッキーやシャーボ、サラサといったブランドに聞き覚えのある読者も多いだろう。
しかし筆記用具業界は近年、デジタル技術の進化に伴いペーパーレス化が進んだことで市場縮小が進んでいる。そうした市場環境の中、ゼブラは何をしようとしているのだろうか?
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縮小する筆記用具市場
矢野経済研究所の「文具市場の現状と将来展望」(2021年版)では、2015年頃までは国内文具市場の規模が約4700億円前後で推移していたものの、2020年には約4200億円へと縮小。シード・プランニングの「筆記用具市場調査レポート」(2021年版)でも筆記用具の市場規模は2016年の約4900億円から、2021年に約4300億円程度に落ち込んでいる。この傾向がその後、さらに進んでいることは想像にかたくない。いずれも年平均でマイナス成長率が2~3%前後だ。
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