「無能と見なされる上司」がやりがちな"悪いクセ" 部下が上司を優秀だと思えない致命的な理由
AとBとXの3つのバランスが崩れたときに、人は不快感を覚えることがわかっています。
具体的に説明するとこういうことです。Aがあなた。Bが上司。Xが仕事に対する意見です。たとえばXが「残業しても仕事を終わらせるべきかどうか」だったとします。こういうとき、あなたは上司にどういう感情を持つでしょうか?
「考え方が古い」「効率が悪い」「上の顔色見ているからそんな判断しかできないんだ」……いろいろな見方ができるかもしれません。
Xに対して、AとBはまったく違う感情を持っています。これが、バランスが崩れた状態です。では、この状態からどうバランスを整えればいいのでしょうか。
あなたと上司の価値観は違っています。そこを一緒にするのは難しい。でも、価値観を一緒にしなくてもいいんです! お互いの価値観を共有すればいいのです。
あなたは上司がそういう価値観を持っていることを知る。できれば、なぜそういう価値観を持っているかを聞く。そして、何かを判断するときに、上司のその価値観を思い出す。それだけです。
上司の価値観に忖度する必要もありません。自分の価値観をベースに考えていいのですが、そのとき「上司にはこういう価値観があるんだった」と思い出すだけで、コミュニケーションの取り方は変わってきます。
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こうして、お互いの「認識」を一致させるだけでも大きな成果があるのです。それだけで、コミュニケーションがやさしくなります。相手のことを認識しているだけで、無理に自分の意見を通すのではなく、話し合いができるようになります。
そうなれば、上司に対し「無能」と感じていた部分は「個性」に変化していきます。
以前、こんなことがありました。創業当初、私の妻が仕事を手伝ってくれていた時期、ある大きな講演会があったときのことです。
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