60代の「自分の資産額への満足度」が低い根本原因 「資産への満足度は保有資産額で決まる」は早計

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退職後の人生100年時代の資産を行う人物の手元
退職後に“お金に対する考え方”がどう変わるかを紹介していきます(画像:タカス/PIXTA)
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退職して定期収入がなくなったとき、人はどんな気持ちになるのでしょうか。勤労時と同様に、お金を使うことができるのでしょうか。フィンウェル研究所の代表、野尻哲史氏の調査によると、「60代の自分の資産に対する満足度」は低いといいます。それはなぜなのでしょうか。
そこで本記事では、野尻氏の著書『100歳まで生きても資産を枯渇させない方法』より一部を抜粋・再編集し、退職後に“お金に対する考え方”がどう変わるかを紹介していきます。

昔と今の「退職後の生活」は大きく違う

昔は「定年後の生活」といえば、「現役時代に貯蓄しておいたお金と退職金、それに年金を合わせて生活費に充て、働かずにのんびり過ごす」というイメージが強かったものです。

当時は「現役時代」と「定年後」という2つの期間ははっきりと分かれており、定年は1つの「ゴール」と考えるのが一般的だったといえるでしょう。

しかし近年では、退職後の資金の準備は「株式や投資信託を使って資産形成しなければ、間に合わない人が多い」といわれるようになり、実際に積立投資をしながら退職後に備えてきたという人がたくさんいます。

その一方で、運用してきた資産を「いつ、どのように売却するか」はあまり議論されてきませんでした。

後述しますが、現在の60代の4割は資産運用をしています。おそらく本稿を読んでくださっている皆さんは、この4割に含まれるでしょう。

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