牛丼3社が一斉値引き、安値競争に逆戻り? これで価格競争が再燃するのか

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春先と秋口はキャンペーンを行う時期だけに、そのタイミングに違和感はない。ただ、値下げ競争が収束していたにもかかわらず、ここにきて各社が値引きに踏み切れるのには、牛肉価格が下がっていることが大きい。牛丼各社が使用する米国産牛バラ肉(ショートプレート)は、昨年秋に1キロあたり1000円を突破したが、今年の8月後半から9月上旬にかけては500円台後半から600円台前半の水準まで低下している。

原材料価格の低下を背景に、久々の値引きに踏み切った各社。今後の値引きキャンペーンの実施について興津社長は「まだ決まっていることはない」と述べながらも、「(実施の可能性については)肯定も否定もしない」と含みを持たせる。

価格改定には慎重

値引きキャンペーンが散発的に行われるとしても、正式な価格改定に発展するかは微妙だ。「輸入牛肉は現地相場や為替動向など、さまざまな要因で決まる」(吉野家の河村社長)うえ、新興国の牛肉需要が伸びており、相場動向が楽観できない。一時の相場下落を捉えて価格改定に動くのは得策とはいえないからだ。実際、すき家本部の興津社長も「(キャンペーンでの)値引き価格を据え置くことはない」と明言している。

昨年、吉野家の業績に大きく貢献した鍋メニュー(撮影:尾形文繁)

すき家と吉野家は今秋にも定番となった鍋メニューを投入する。コンビニエンスストアなど業界を超えた"胃袋"の争奪戦が過熱している中、恒常的な値引きで消耗戦を繰り広げるのではなく、独自性の強い商品を打ち出すことで、客単価と客数の回復を図るのが本筋のはず。牛丼各社の行く末は、メニュー戦略の巧拙がカギを握っている。

又吉 龍吾 東洋経済 記者

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またよし りゅうご / Ryugo Matayoshi

2011年4月に東洋経済新報社入社。これまで小売り(主にコンビニ)、外食、自動車などの業界を担当。現在は統括編集部で企業記事の編集に従事する傍ら、外食業界(主に回転ずし)を担当。趣味はスポーツ観戦(野球、プロレス、ボートレース)と将棋。

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