ヘドバンする衝撃の「赤べこ」一体なぜ誕生したか 「ヘッドホンべこ」で常識を覆す野沢民芸の挑戦

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絶大な人気を誇る「ヘッドホンべこ」とは一体?

ヘッドホンべこ
音楽にノっているように首を振るヘッドホンべこ(写真提供:野沢民芸)

そんな野沢民芸の近年の変わり種のべこの中でも、特に売れ筋として早川氏が紹介するのが、「ヘッドホンべこ」なる商品だ。もともとは音楽フェスで販売していたフェスに来た人だけが知るレア商品だった。耳にヘッドホンを着けた赤べこがノリノリで首を振る愛らしい姿がテレビで紹介されたことがきっかけになり、全国に知られる人気商品になった。

自社オンラインショップでも何度か販売したことがあるが、販売のたびにサーバーがダウンするくらいアクセスが集中、そのため現在は直営店舗のみでの販売に切り替えたという商品になっている。

「アクセスができず買えなかったというすべてのお客様のお声にお応えできてはいないのですが、直営店では購入できるという対応にさせていただいております。

ヘッドホンべこが目的で来店される方は多いですが、知らずにご来店いただいたお客様でもヘッドホンべこを見ると、そのユーモラスな動作に必ずクスッと笑顔になってもらえます。それがすごくうれしいです。みなさんの笑顔に、ものづくりのやりがいを感じています」

ひげべこ
サルバドール・ダリをモチーフにしたひげべこ(写真提供:野沢民芸)

野沢民芸の職人は現在23名。新商品のアイデア出しも制作も、職人全員で行っているという。

「デザインの8割は私が考えます、それを工房の職人たちでいいものに仕上げていくという商品企画のやり方をしています。現在は絵付けに関しても、積極的に技術を伝授して全員で行っています。

私ひとりで作れる数量に限界があるということもありますが、何よりもそのほうが職人もやる気になって、自分たちでアイデアなども真剣に考えてくれるようになるんです」

野沢沢芸が会津若松に直営店舗を構えてから3年が経つ。現在は工房のある西会津町野沢に2店舗目の直営店舗の出店を構想している。

「実は去年、野沢店を一度オープンしたのですが、借りている場所の都合で1年ちょっとで、現在は閉店してしまったんです。地元に人を呼び込むためにも、近い将来、絵付けなどの工房体験ができる店舗を西会津町で再オープンしたいと思っています。

あとは野沢民芸の後継者の育成も私の大切な仕事。民芸品の工房の運営は、なかなか特殊な業態なので、経験を積む期間も必要なので後継については常に考えています」

伊藤 綾 フリーライター

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いとう・りょう / RYO ITO

1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、マイナビニュースなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii

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