1811億円--2011年の映画興行収入《気になる数字》

日本映画製作者連盟が発表した2011年の映画の興行収入は、1811億円だった。2207億円と過去最高を記録した10年に比べて17.9%の大幅減で、3年ぶりに2000億円を割り込んだ。

要因として、東日本大震災の影響が挙げられるが、「作品そのものの力が弱かった」(迫本淳一・松竹社長)というように、大ヒット作に恵まれなかったこともある。現に、邦画のトップは、スタジオジブリのアニメ映画『コクリコ坂から』で興行収入44.6億円。邦画で50億円超の作品が1つもなかったのは、00年以来となる。

洋画は96.7億円を記録した『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』など、3本が50億円を上回ったが、洋画全体は816億円で前年比20.3%の減少。邦画(995億円、前年比15.8%減)よりも落ち込み幅は大きく、「洋画離れ」は深刻さを増している。

また、同時に発表された11年末現在のスクリーン数は前年比73スクリーン減の3339スクリーン。18年ぶりにスクリーン数が減少に転じた。シネコンの数が飽和状態になり、淘汰の時代を迎えている。「当たり前の存在になったシネコンに飽きが来たのではないか。対策を考えないといけない」と岡田裕介・東映社長。作品、上映館共に新たな風を吹き込んで観客を取り戻せるかが、今年の映画界の課題といえるだろう。

(宇都宮 徹 =週刊東洋経済2012年2月11日号)

記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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