「10年で2億り人」になった私が"絶対しない投資" 資産を4分の1に減らした経験から学んだこと
実はぼくは流行の言葉に弱く、日本版ビッグバンという響きも良かったため、手数料が安くなった株式投資や、個人にも本格的に認められた外貨預金を、300万円を元手にやってみようと思ったのだ。
もちろん投資の知識は皆無。個別株を買う際に最も基本とされる、さまざまな用語も知らなかった。ただメディア企業に勤めているため、インサイダー取引などにならないよう社の規定に従うのはもちろん、直接自分が取材する企業は避けた。
そうして、1998年の初夏、東京銀行(現三菱UFJ銀行)や野村証券の窓口へ現金を握りしめて訪れ、東京銀行の外貨預金に100万円、ゲームが好きだったのでスクウェア(現スクウェア・エニックス)、ドラマが好きだったのでフジテレビ(現フジ・メディア・ホールディングス)株、それにヨーロッパ株の投信を購入した。
その後、野村証券がオンライントレードを始めたのと、結婚して家計に余裕ができたことから徐々に投資先も増えていった。
ニュースを見て、堀江貴文氏が逮捕されてIT企業の株価が一斉に下がったためソフトバンク(現ソフトバンクグループ)の株を購入。丸紅の株が100円を切り、いくら何でも潰れることはあるまいと購入しのちに8倍ぐらいに上昇して売却と、勉強しない割には結果オーライが続いた。
札幌に転勤になったため、株主優待目当てで日本航空の株を買い、東京に戻ったため売り払ったところ、後に経営が破綻して株価がゼロになってしまい、危うく難を逃れたなど運だけでそれなりの結果を出し、2007年の初めには資産は2000万円に達していた。
レバレッジをかけた投資にハマっていった
しかし、調子に乗っていたのはそこまで。
3月にたまたまニュースで、FX投資をしていた主婦が数億円儲けたのに脱税して逮捕されたというのを見てしまった。自分ならもっと儲かるに違いない。
それまで投資で痛い目にあったことのないぼくは、舞い上がってしまった。
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