渋谷発「エンダーマグノリア」世界での成功を解析 世界で200万本を突破した新進気鋭のアクションゲーム

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主人公は記憶喪失であり、世界はなぜか滅んでいる。そしてゲームを進めるたびに断片的に物語が提示される。こうなると、熱心なプレイヤーは「この世界で何があったのか」を考察するようになっていく。この手の考察は現代のトレンドといえる。

『エンダーマグノリア』はまさしく売れ線を狙いに行っており、しかも欠点がほとんどない。これは宣伝がしっかりしていれば売れるのも理解できる。

多くの人に受け入れられることを目指した

なお、本作はレビュー集積サイトMetacriticにおいて100点中83点を記録している(記事執筆時点)。優れたゲームにしては評価がやや物足りない印象を受けるかもしれないが、クリアまで遊ぶとそこも理解できた。

仲間との会話シーン
仲間との会話も充実しており、ストーリーや関係性をプレイヤーに想像させる仕掛けになっている(画像はSteamより)

前述のように、メトロイドヴァニアは人気ジャンルである。ゆえに優れた作品もくだらない作品も山ほどあり、かなり切磋琢磨が行われているといえよう。かくいう筆者も、非常に素晴らしいメトロイドヴァニアを何作も遊んだことがある。

それに比べると『エンダーマグノリア』は無難な印象を受ける。本作は確かにそつがなく優れているものの、「メトロイドヴァニアというジャンルをさらに進化させよう」といった意気込みは感じられず、むしろ「多くの人に受け入れられるメトロイドヴァニアを目指す」といった方向性が感じられるのだ。

トップ級のメトロイドヴァニアはよりジャンルとしてのおもしろさを突き詰めているため、それと比較してしまうと少し物足りなさを感じるのも否定できない。

もっとも、そうだとしても『エンダーマグノリア』が上位に入るほどのメトロイドヴァニアであることは間違いないし、世界に通用するゲームであることも確かだ。

渡邉 卓也 ゲームライター

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わたなべ たくや / Takuya Watanabe

いわゆるテレビゲームを専門にコラム・評論などの記事を書くライター。大学卒業後はサラリーマンになったが、満足にゲームを遊べない環境にいらだちを覚えて転身。さまざまなメディアにゲーム関連の記事を執筆。駄作に対して厳しく書いてしまうことでも知られる。

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