東洋経済オンラインとは
ビジネス

フジ「日枝氏が辞任」でも"CMは戻ってこない"深刻 スポンサーは辞任を求めているわけではない?

9分で読める
  • 西山 守 マーケティングコンサルタント、桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授
2/6 PAGES
3/6 PAGES
4/6 PAGES
5/6 PAGES
6/6 PAGES

しかしながら、現在に至っては、日枝氏が取締役相談役に留任したままで、それが可能であるとは、ほとんどのステークホルダーが思っていない。

日枝氏が人事権を握っている以上、社外の人材を積極的に登用していく動きになるとは考えにくい。たとえ、改革が実現したとしても、「日枝氏が辞任しないと許さない」という論調になっているメディアが、それを好意的に報道してくれるとは限らない。

日枝体制が維持されてしまうと、視聴者やスポンサー企業の合意形成も難しくなってしまうのが実態だ。

現段階でダルトンがフジメディアHDにあのような書簡を送付した背景には、上記のような認識があるように思える。

フジテレビの株主であるアメリカのダルトン・インベストメンツがフジ・メディア・ホールディングスに送付した書面(画像:ダルトン・インベストメンツHPより)

辞任はゴールではない

清水賢治新社長は、ダルトンの書簡に関する報道を受けて、日枝氏を含めた各役員の進退を、3月末の第三者委員会の調査報告を待って検討することを表明している。

「メディアの圧力に屈して辞任する」というのは、日枝氏にとっては屈辱的なことかもしれないが、日枝氏の辞任は、時間の問題であると思う。3月末を待たず、早々に辞任をしたほうが、フジテレビのみでなく、日枝氏自身にとっても好ましいことなのではないか。

日枝氏の辞任がゴールなのではなく、そこがフジテレビの改革の出発点となるのだ。

もう少し早く辞任していたら、日枝氏は「フジサンケイグループを繁栄に導いた功労者」として勇退することができていただろう。ただ、このまま辞任を固辞し続ければ、「晩節を汚した経営者」というイメージが積み上がっていくだけではないだろうか。

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ビジネス

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象