「つまらないアイデア」ばかり出す人に欠けた視点 そもそも「よいアイデア」の基準を持っていますか?
才能やセンスに頼らないために、「基準」に加えてもうひとつ携えておきたい方法がある。それは基準を満たすアイデアを手に入れるための「手順」である。ダーツでいえば、矢を投げるフォームだ。正しいフォームがなければ、何度も同じ的に投げることができない。ダーツもアイデアづくりも求められるのは再現性である。たまたま刺さったでは、自身の成功を運に任せているのと同じだ。
この「基準」と「手順」を併せて「公式」と呼ぶ。この「公式」を身につけることこそが、あなたに最も必要なことだ。
アイデアづくりの本質
アイデアを生み出すには、定番となっている考え方がある。それはジェームス・ウェブ・ヤング氏の著書『アイデアのつくり方』で述べられている「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」である。このアイデアづくりの前提に従うと、あなたが「求めるグッドアイデア」はこのように表わすことができる。
「N」はアイデアの数を示す。グッドアイデアを見つけるためには、理論的には要素を組み合わせ続ければよい。つまり、とにかく数を出して組み合わせ続けることが重要である。「まずは100案」という指示を受けたことがあるかもしれないが、アイデアづくりの前提からすると理にかなっているといえる。
「%」はグッドアイデアが出る確率を示す。闇雲に要素を組み合わせ続けていても、グッドアイデアに出合う可能性は小さい。そのために必要なのが、この確率をいかに上げるかである。
確率を上げる代表例には、アイデアをまずは発散させ、その中からグッドアイデアを選び、そのアイデアを起点にまた発散を繰り返す「発散と収束」がある。
このようにアイデアづくりは、アイデアの数を増やす(N)、またはグッドアイデアの確率を上げる(%)の2つに大別できる。そして世の中で語られているアイデアの発想法はこのどちらかに当てはめられる。
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