苦境ソニー、平井一夫次期社長が会見、問われる改革の実行力

ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小


--8期も連続でテレビ事業の赤字が続いた。何を間違えたと考えるか?

ストリンガー氏 CEOだから明らかに私に責任がある。しかし(CEOに就任してから)3年間でコスト削減を行って5%の利益率を達成した。その後はリーマンショックで他社も含めて事業が後退したが、明らかに回復へと向かっていた。本来ならば、今12年3月期は3500億円の営業利益を上げるはずだったが、災害などに見舞われた。きちんと利益を上げていれば、私を無視してみんなが平井氏を見ることなどなかっただろう。

--イメージセンサや内視鏡の戦略について。オリンパスとの状況は?

平井氏 オリンパスとはさまざまな分野、中でもメディカル分野では以前から取引している。いろいろな報道がされているが本日はコメントを控えたい。

--ストリンガー会長が就任してから、株価は65%下落した。ソニーの株価を見ているか?

平井氏 株価についてはコメントを差し控えたい。ただソニーは大変厳しい状況に置かれているし、他社も苦しい状況にある。これからソニーを新たなステージに持って行くには、今までの路線のままでいいわけではない。選択と集中、新しいビジネス領域の発展に向けて、ソニー自体をトランスフォーメーションしていかなければならない。

新マネージメントチームで強い意志をもって、ワンチームとして1つの方向に向かって連携をとり、リーダーシップをもって推し進めたい。ビジネスがうまくいけば素晴らしい商品をお届けできるようになるし、株主にもリターンできると考えている。

--平井氏はゲームと音楽事業の経験が長く、エレクトロニクスの出身ではない。痛みを伴う改革を行うと社内の反発もあると思うが、本流でないトップとして改革を進めていくうえで強みとなることはあるのか?

平井氏 よく聞かれる質問だ。私はプレイステーションビジネスに長く携わってきた。その柱の1つはハードウェアであり、一度プラットフォームを開発すると長いライフサイクルにしなければならず、失敗が許されない厳しいビジネスだ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事