TOTOが最新鋭トイレ工場を稼働、生産性25%アップ、国内新設は23年ぶり、将来の工場再編も視野

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新工場は文字どおりTOTOの最新鋭で「新生産体制構築のロールモデル工場」との位置づけだ。そのポイントとなるのが、省人化・自動化による生産効率向上と、製造過程の情報管理の強化による在庫レス化だ。

熟練作業の自動化を推進し、生産性25%アップへ

まず、生産効率という点では、32台の産業用ロボットや各種自動加工機を導入し、従来は熟練工の長年の勘や手作業に頼っていた作業を、これまで以上に機械化しようとしている。

たとえば、成形工程では、便器の鉢状の胴体部分と「胴リム」と呼ばれる便座部分が別々に成形されるが、それを一体化する接着工程は微妙な調整が必要とされる熟練作業だった。新工場では、この作業に初めてアームロボットを取り入れ、製品をより均質化できるようになった。


■接着する前の便器と胴リム。素材がまだ柔らかいため、従来の接着工程は、熟練を要する難しい仕事だった


 接着の前後では加工・研磨といった作業を依然として人手で行っているが、従来は数週間の研修を経る習熟が必要だったものが、新ラインでは3~4日現場実習を受ければ対応できるようになった。「今後はこうした加工作業を含めて自動化したい」(同)という。

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