ひとつの方法として「ブランクあり=キャリアブランク」人材の採用を増やしてみるという手があります。さまざまな事情から、半年以上仕事から離れていた人材のことです。半年以上のブランクがあり、再び「働きたい」と考えているのは主婦が多いのは事実ですが、介護離職などで職を長期間離れている男性もいます。
休眠している、たくさんの看護師たち
ひとつ、例となるのが”潜在看護師”の存在です。看護師免許を保有しながら職についていない人材は55万人いると言われます。離職率は約15%。結婚、出産をきっかけにいったん退職。復職を考えてみたものの看護師の仕事は残業も多くて体力的にもつらい。別の業界へ転職も考えたものの「やっぱり看護師がよかったかも」とあれこれ思い悩むうちに、時間だけが経過。そのまま、仕事に就かず専業主婦をしているというケースが相当にあるようです。
こうしたキャリアブランクの場合、「再び仕事をやれるのだろうか?」と不安に駆られる人が非常に多く、結果的に職を探すことをあきらめている人がたくさんいます。
職場における仕事のやり方も短期間で進化する時代になりました。ある製造業の管理部門に勤務しているSさんに聞いたところ「業務は複雑になり、覚えなければならないことが増えています」とのこと。ただ、こうした状況の変化であれば、前職の同僚から聞くことは可能です。「手順が変わってしまい、1年前のやり方なんて通用しないかも」と躊躇させないような仕組みを会社側が考えることも重要です。
さまざまな理由で、ブランクからの「復職」の壁は高いものがあるかもしれません。ただ、キャリアブランクの人材は1000万人以上になると言われています。(労働政策研究調べ)今回の記事で紹介したように各業界で人材の取り合いをするくらいなら、キャリアブランク人材を復職に導く方法を考えたほうが近道なのではないでしょうか。
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