だから、社名を「獺祭」に統一すれば国内だけではなく国外で、消費者ならびに潜在的な消費者たちの「獺祭」ブランドの認知度は高まる。
また販路の開拓の際に、知られていない会社名で名刺を出すよりも(この表現は比喩であるのはご理解いただけると思う)、獺祭などすでに周知されている商品名で売り込むほうが利点はある。
これまた一般的には、企業の古いイメージを断ち切り、新しいブランドイメージを構築するためには社名変更は有効な手段とされる。新たなビジョンの発信と方向性の提示のためにも社名変更は使われる手段だ。
また、類似会社との差別化が図られる。これから英語の表記が「DASSAI Inc.」となる。
だから、もとの「旭酒造株式会社」ではないし、「ASAHI」で始まるの他酒造メーカーと誤解されることはない。だから他社の名称との混同を回避できる。
もはや「獺祭」という単語は日本における伝統や文化を象徴している。言いすぎかもしれない。ただ、「獺祭」は単なる伝統や文化だけではなく、常に革新性をもち、さらに改善、高品質を想起する(これはもしかすると私が個人的に獺祭を愛好しているためかもしれないが)。
このイメージを前面に押し出せば、国内外へ高付加価値商品であることのアピールが可能になるだろう。
もちろんデメリットもあるにはある
もちろん一般的にはデメリットも想定できる。
長年親しまれてきたネーミングを変更すれば、一部の顧客や取引先に混乱や不信感を招くかもしれない。国内外の市場で元のネーミングが信頼されている場合は、変更による影響が懸念される(ただ、獺祭の場合は、旭酒造よりも効果があると予想する)。
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