「認知症予備軍」早期発見する重要な"8つのサイン" 「物忘れ」「料理の味が変わった」に要注意
アルツハイマー型認知症に対しては「アリセプト(一般名ドネペジル塩酸塩)」といった治療薬が以前から使われているほか、2023年12月にはアルツハイマー病による軽度認知障害及び軽度の認知症の進行を抑制する「レケンビ(一般名レカネマブ)」が日本で発売されました。
ただし、どの薬も症状の進行抑制の効果は期待できますが、完治に至るのは難しいとされています。よって認知症にならず、発症をできる限り遅らせるためには、MCIの段階で気づき対策を打つことです。
MCIを察知する8つのチェックリスト
MCIは、認知症と診断される一歩手前の状態を指します。もの忘れはあるものの日常生活に支障はなく、言うなれば健常と認知症の中間といったところでしょうか。ただし放置するのは危険で、1年で約5〜15%が認知症に移行すると言われています。
他方、1年で約16〜41%の方は健常な状態になることもわかっています。よって、認知症にならないためには自分自身や家族のMCIのサインを察知したうえで、行動改善に努めることが肝心です。
具体的には、以下の8つのチェックリストに該当する項目があれば、MCIを疑われます。
何を話したかったかを忘れてしまうといった「もの忘れ」はMCIのサインです。同じ話・質問を何度もしたりするのも兆候と捉えてよいでしょう。水の出しっぱなしやコンロの火のつけっぱなしなどにも要注意です。
認知機能が低下すると、複雑・手間がかかることを避けようとします。もの忘れがあると調味料の入れすぎや入れ忘れによる味の変化、手の込んだ料理も面倒で作らなくなる傾向が見られます。
感情表現が乏しくなったり、気持ちが沈むことが多い、かたくなに心を閉ざしたり怒りっぽくなるのもMCIのサインです。認知症では社会的認知機能に障害が起きると述べましたが、その前兆が見られます。
これらに共通するのは、以前はできたことができにくくなった、感情のコントロールが難しくなったという点です。
それこそ周りから変化を指摘され、カッとなり怒ってしまったなら、MCIの疑いがあります。自身を納得させるのは難しいでしょうが、かかりつけ医など身近な医療機関を訪ねることです。
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