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日産の暗闘史が示す「2度目の身売り」の背景 1999年の経営危機時と重なる既視感の正体

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(左)銀座にあった旧日産本社ビル。幾多の権力闘争の舞台となった(右)横浜にある現在の日産グローバル本社。銀座から2009年に移転(写真:時事)

会社の屋台骨がぐらつく間にも、日産社内では社外取も巻き込んだ内紛じみた足の引っ張り合いが続いた。

社外取同士の抗争

ルノーとの出資比率引き下げ交渉の進め方をめぐり、2022年から2023年にかけて、当時筆頭社外取で指名委員会委員長の豊田正和氏(元経済産業審議官)と、同じく社外取で監査委員会委員長の永井素夫氏(元みずほ信託銀行副社長)が対立。その頃「ナンバー2」のCOOだったグプタ氏のセクハラ疑惑が発覚したが「氏を擁護した豊田氏と、グプタ氏排除を狙う永井氏がさらに対立した」(関係者)。こうしたトラブルの情報は「怪文書」としても出回った。

社外取同士の抗争は2023年5月11日、指名委員会で豊田氏を取締役として再任しない緊急提案が可決されたことでいったん決着したように見えた。6月の定時株主総会で豊田氏は退任する方向となったが、そこから豊田氏の逆襲が始まる。

残りの任期1カ月の間に、今度は永井氏を取締役から引きずり下ろす工作も始まり、社内は社外取らの「場外乱闘」に困惑する状態が続いた。グプタ氏は6月に退任したが、5億8200万円の退職慰労金が支払われた。

こうしたゴタゴタが続き、事業構造改革計画「日産NEXT」で掲げた2024年3月期決算での営業利益率目標5%は未達となった。2025年3月期の当期純損益は再度の赤字転落が予想されている。歴史は繰り返したのである。

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