この1年で「売れた・売れなくなった商品」トップ30 物価高が続く中で人々は何を買っているのか調査

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加工食品では、3位の冷凍水産、9位のパウチ入り食材、11位の冷凍農産は、備蓄しやすく簡便に使えることなどから人気となった。冷凍水産で好調となったのは、特大とサイズ感を訴求するエビのプライベートブランド商品。プライベートブランド商品にはコスパがよいという特徴があり、生鮮の魚介類が高騰していることも冷凍水産が支持されている要因の1つだ。

パウチ入り食材でも、ツナを中心とする魚介類が前年比131%と大きく伸長した。また、冷凍農産では、ブルーベリーやマンゴーなどの果物が前年比141%と野菜以上に伸びている。生鮮の果物が高騰していることもあるが、ヨーグルトやスムージーなどに手軽に活用しやすいことも売り上げが伸びた理由だろう。

物価高で節約志向が強まり、嗜好品の買い控えが見られる中でも、好調な菓子もあった。4位のキャンディは、グミやのど飴の好調が続いているだけではなく、タブレットも伸長している。外出が増える中、口臭ケアだけではなくリフレッシュや熱中症予防などにもなると訴求するタブレットが人気となった。

5位の玩具メーカー菓子は、テレビアニメやゲームなどの関連商品の販売が伸長。200円前後の価格帯の商品が多く、手に取りやすいことも支持されたとみられる。そのほか、24位のビスケット&クラッカーは、南海トラフ地震臨時情報の発表時である8月に大きく伸びており、備蓄用の需要も取り込んだ。

健康・備蓄・簡便といった需要を捉えるだけではなく、生鮮品と比べて値ごろ感があることも好調な食品・飲料の特徴と言えそうだ。

防災用の需要が拡大した雑貨

雑貨の上位ランキングでは、洗濯用品や紙製品など値上がりで販売金額が伸びた商品が散見される。洗濯用品のなかで最も売り上げが伸びた3位の洗濯用洗剤は、洗浄力が強い錠剤タイプで、そのまま洗濯機に入れられると使いやすさを訴求する商品や、部屋干し用の商品などでは販売数量の増加もみられた。単身世帯や共働き世帯の増加を背景として、洗濯の手間を簡略化したいという需要を取り込んでいることが好調要因として挙げられる。

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