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日銀政策レビューを検証文化の「初めの一歩」に 99年以降の金融政策総括、自己批判的な記述も

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日銀が目立つのは、ほかの政策当局がまじめに検証をしないから。日本に検証文化を根付かせられるか。

昨年12月19日、金融政策決定会合後に会見する日銀の植田総裁。同じ日に金融政策のレビューも発表した(写真:時事)

日本銀行は昨年12月、「金融政策の多角的レビュー」と称する報告書を公表した。

10年続いた異次元緩和を含めて、1999年のゼロ金利政策導入以降の自分たちの行動を総括。「非伝統的な金融政策は伝統的な金融政策の代替手段にはなりえない」「大規模な金融緩和は、導入当初に想定していたほどの効果を発揮しなかった」など自己批判的な記述は脚光を浴びた。

実は、このレビューは日銀人事と関係している。

「新しいトップは過去の金融政策を検証する必要がある。しかし、自分はほとんどの決定に関与しているのでその資格がない」

2022年、次の日銀総裁選びがヤマ場にさしかかる頃のこと。当時副総裁だった雨宮正佳はそう言って、東京大学名誉教授の植田和男を説得した。時には対面して、時には電話で。

自らも首相官邸から「次期総裁に」と打診を受けた雨宮だったが、同じ理由で固辞し続けた。何がうまくいき、何がうまくいかなかったのかをチェックするべきだと雨宮は主張した。

前体制の“遺言”を守った植田総裁

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