「マイナス金利解除」への伏線を張ったといえる植田日銀総裁。決定のときまでどんな発信をするのか。
面白い文書を入手した。日本銀行総裁と首相が意見交換した際の概要を記録したペーパーだ。少々古いが、現実の話し合いと発表との間にどの程度の乖離があるかを計測するのに役立つ。
時は2014年9月11日。場所は首相官邸。安倍晋三氏が政権に返り咲いて1年9カ月近くが経過していた。日銀の黒田東彦総裁は、当初たんかを切った「2年で物価上昇率2%」がうまくいかず、追加緩和を検討していた時期だ。
また、同年4月には消費税率が5%から8%に引き上げられたが、マイナスの影響が大きく、予定どおり15年10月に10%への再引き上げを実施するかが政治的にも焦点になっていた。
意見交換の冒頭、黒田総裁は世界経済の状況や各国中央銀行の金融政策運営について説明。為替相場や賃金、消費者物価などの動向もグラフを使って解説した。
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