4車線化の工事がかなり進んだ昨年11月、ちょうど福岡市から筑豊へ向かう用事があり、福岡空港で借りたレンタカーでこの八木山バイパスを通った。
国道201号線の旧道は、標高227mの八木山峠をヘアピンカーブで抜けるが、こちらは緩やかな坂道とカーブで峠を迂回する。3月に4車線化するのは、「篠栗IC~筑穂IC」間の5.7kmだが、いずれは全線が4車線化されることになっている。
これまで対面走行だった福岡側と筑豊を結ぶ筑穂トンネルは、すでに新トンネルが開通し、追い越し車線側の整備が進んでいた。
また、筑穂ICから東の区間でも工事が始まっていた。九州でドライブ中にラジオの交通情報を聴いていると、八木山バイパスの渋滞の状況がしばしば耳に入ってくるが、今後はその名を聞く機会も減るかもしれない。
高速道路と一般道路の中間の役割を果たすバイパス道路
これまで述べてきた2つの例に加えて、特に大都市近郊で慢性的な幹線道路の渋滞を避けるために、大規模なバイパス道路の整備が進められてきた。
高速道路ではないが、一般道よりも走行しやすい無料の道路は、地味ではあるが、地域住民や高速道路の通行料を節約したいドライバーにとっては、「救いの神」である。
東京近郊では、埼玉県越谷市から栃木県宇都宮市まで、国道4号線のバイパスとして建設された新4号国道がよく知られている。総延長はおよそ80kmで、片側3車線化された区間も多い。
一方、関西では国道2号線に並行して走る加古川バイパス、姫路バイパス、太子竜野バイパスと連続する3本のバイパスが、第2神明道路(この道路は有料)から続く無料の高規格道路群として、よく知られている。
この区間には高速道路の山陽自動車道もあるが、三木市や小野市など、かなり内陸を走っているため、人口密集地帯で工場なども多い沿岸部の移動には、このバイパス群の方が利用価値は高いだろう。
このように、日本の道路は、高速道路と一般道の間に、高速道路に準じるような高規格の道路が整備されることで、その隙間をうまくカバーしている。
名豊道路の全通に合わせ、一度は浜松から名古屋まで無料のバイパスで走ってみたいものだ。
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