「中居正広とフジ」叩く人の"正義"に欠けた視点 厳罰を求める一方で、大事なことが忘れられている

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

中居さんだけでなくフジテレビ、ひいてはテレビ業界の問題として騒動を拡大化・長期化させるような動きにも冷静な視点が必要でしょう。

フジテレビは「弊社社員に関する報道」について、「事実でないことが含まれており、記事中にある食事会に関しても、当該社員は会の設定を含め一切関知しておりません」「会の存在自体も認識しておらず、当日、突然欠席した事実もございません」などと否定しました。

「決めつけ」で訴えられるような事態は避けたい

報道内容に加えてこの対応にも批判が殺到していますが、単純に「隠蔽だ」「上納システムが暴かれた」などと決めつけるのも乱暴でしょう。

中には「放送免許取り消しにしろ」という声も散見されますが、そのような極論で迫るのではなく、「この問題を報じないことは被害者保護の論点から理解できる」「でも番組休止の理由や再開の基準などは放送局として説明するべき」「否定だけでなく、該当社員への聞き取りなど外部の調査が必要では?」などの建設的な声をあげたいところです。

批判が殺到する背景には、旧ジャニーズ事務所への忖度などテレビ業界全体への不信感があるのは間違いないでしょう。ただ、「その不信感を利用して収益をあげようとするネットメディアが多い」ことも事実。

特に2010年代から「フジテレビを叩けばPVがとれる」はネットメディアのセオリーであり、「同局に責任を問う流れに持ち込めば、さらなるPVアップが狙える」と考えている媒体が多いこともまた事実でしょう。

フジテレビやテレビ業界への不信があったとしても、それと今回の問題を混同して考えるのは、批判記事で稼ごうとする一部ネットメディアの思うつぼ。物事を批判しやすいように単純化して怒りを集約し、さらに長期化させて稼ごうとするネットメディアの誘いに乗ることは賢い人の行動には見えないのです。

次ページ怒りを買ってしまった中居さんのコメント
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事