「中居正広とフジ」叩く人の"正義"に欠けた視点 厳罰を求める一方で、大事なことが忘れられている

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

その後も連日数え切れないほどの記事やコメントがアップされていますが、裏付けとして十分なものはまだありません。守秘義務があるため本人たちは語らず、臆測が飛び交い、中身はあいまいなまま騒ぎだけが大きくなっています。

つまり現状は、「当事者は黙っているのに、無関係の人々が勝手にさわいでいるだけ」ということ。一部報道で女性の「許せない」というコメントがフィーチャーされていますが、本心からの発言だとしても、「どの程度の思いを込めて発せられたのかはわからず、複雑な感情の一部分を切り取ったもの」という可能性があるレベルでしょう。

中居正広
中居正広さんが公式サイトに掲載したお詫び文(画像:本人の公式サイトより)

「許せない」とあおる週刊誌

一方、週刊誌サイドにしてみれば、「許せない」をフィーチャーすることで人々の大きな反響を得ました。実際、「人々の怒りを集め、多くの臆測を生み出し、続報につなげて稼ぐ」というビジネスとしての広がりを見せています。

週刊誌サイドがビジネスライクになるほど被害者保護の論点が希薄になり、その結果ネット上での特定が進んでしまうなど、セカンドレイプのような状態につながってしまいました。

現在の状況を客観的に見ると、“ビジネスのために扇動する週刊誌”と“扇動される世間の人々”という図式であり、両者の共通点は被害者置き去りで騒動を拡大化させていること。

ある記事のコメント欄に「今騒いでる人たちって結局週刊誌に踊らされてるだけじゃん あんたらメディア嫌いだったん違うの? 芯無さすぎだろ」という指摘がありました。「週刊誌報道なんて信じない」と思っていたのに、今回はおおむね信じ、臆測を含めて批判していないか。自分の胸に手を当てて考えてみてください。

今回の問題は「報じた週刊誌以外メリットがある人が少ない」という現実があります。中居さんは当然としても、相手女性は示談したものを掘り返され、存在を特定されかけ、誹謗中傷されるなどの苦しい状況。その他でも番組の関係者は混乱に陥り、中居さんのファンは落胆させられたほかネット上で叩かれています。

次ページフジテレビのコメントは…
関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事