中国のEC(電子商取引)大手の阿里巴巴集団(アリババグループ)は1月1日、傘下の大型スーパーマーケット「大潤発(RTマート)」の親会社である高鑫零售(サンアート・リテール)の持ち株をすべて売却すると発表した。
アリババは高鑫零售の発行済み株式の78.7%を保有している。それらを投資ファンドの徳弘資本(DCPキャピタル)に最大約131億3800万香港ドル(約2652億円)で譲渡する。
なお、この取引は中国の独占禁止法の執行機関である国家市場監督管理総局の承認を得る必要がある。
資本関係が完全に消滅
アリババの開示資料によれば、徳弘資本は高鑫零售の株式を1株当たり1.55香港ドル(約31円)の現金で買い取り、総額116億3700万香港ドル(約2349億円)をアリババに支払う。
さらに、高鑫零售の2027年および2028年の調整後平均EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が事前に定めた基準を上回った場合、徳弘資本は1株当たり最大0.2香港ドル(約4円)の利息(固定利息と変動利息の合計)を追加でアリババに支払う必要がある。
持ち株の譲渡完了とともに、アリババと高鑫零售の資本関係は完全に消滅する。アリババによれば、この取引により約131億7700万元(約2830億円)の損失が生じる見通しだ。
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