韓国「尹大統領」を逮捕できない捜査当局のお粗末 警察とは足並みが揃わず、ツッコミどころ満載

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野党「共に民主党」は8日、高捜庁、警察に必ずや尹大統領を拘束するよう鼓舞し、チェ・サンモク大統領代行を職務遺棄として警察へ告発した。

野党は、公邸にいる警護庁職員へ執行に協力するよう指示することを求めたが、チェ代行が何ら介入しないという原則を固持しているためだ。さらに、6日、大統領の私兵となっているとして警護庁の廃止を国会へ発議もしている。

1月6日のデモの様子(写真:筆者撮影)

足並みが揃わない捜査当局と警察

高捜庁はこれまで3回にわたって尹大統領に捜査に応じるよう求めたが、尹大統領側はこれを黙殺。ついに12月31日に拘束令状の請求に踏み切った。

年が明けた2025年1月3日、未明から高捜庁が執行を試みる様子がライブ放映されたが、公邸の警護庁職員に阻まれ、5時間半でぞろぞろと撤収する姿が映し出された。令状の期限が切れる6日にも注目が集まったが、その土壇場で高捜庁は、執行は警察に一任すると迷走した。

ところが、警察はすぐに「法的に問題がある」としてこれを拒否。警察側からは、「しんどいことは警察に押しつけて、高捜庁は捜査だけをするというのか」「警察は高捜庁からの下達を受ける立場ではない」という不満が爆発した。警察との事前協議もなかったという、高捜庁の右往左往ぶりに野党や世論からも「無能」という批判が殺到した。

オ高捜庁長が不退転の覚悟を語ったのは7日、韓国国会で開かれた法制司法委員会の質疑の場だった。

「撃たれても拘束してきなさい。それが、国民が望んでいることだ」「(次の拘束に)失敗したら(高捜庁を)廃止しますよ」

野党議員は脅しともとれるような集中砲火を浴びせ、チョン・チョンレ委員長に至っては、「圧倒的に鎮圧すべき。今回は失敗してはいけないということ」と迫った。メディアに映し出されたその様子は、国会というよりは、さながら捜査司令部のようだった。

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