毎日、同じ業務に向き合っていると「このまま、今の仕事を続けていても別の部署や他の会社では通用しないのではないか……」といった焦りを覚えることがある。そんなとき、自分のスキルの棚卸しをしてみると、意外と他の仕事でも通用するスキルが身に付いていると気付くものだ。
プロフェッショナルとして自信を持って働いてもらうためには、若手社員に自分の市場価値を認識してもらうことも大切である。加えて、会社で習得できるスキルを明示してあげれば、将来に向けた市場価値の高め方も見えてくるだろう。
人の成長の原動力としては、成功体験だけでなく失敗体験も重要である。若手社員のプロフェッショナル化を促すためには、多少背伸びしなければ完遂できないような、責任ある仕事を任せることが重要だ。
責任ある仕事を任せる際には、タイミングも意識してほしい。
若手社員がある程度自信をつけて、少々慢心している頃が良いだろう。逆にタイミングを間違えると、モチベーションが低下したり、自己効力感を下げてしまったりする可能性がある。
上司には、若手社員の心境やスキルレベルを的確に見極める、“確かな眼”が求められる。
ペースメイク期の離職を防ぐ
入社3~5年目の部下を抱えている上司には、「Private引力」「Recruiting引力」「One-pattern引力」という3つの引力を押さえておいていただきたい。
そのうえで、「PRO化」を促すことによって見習いマインドから脱却させることができれば、この時期の離職を減らすことができるだろう。
次回は、入社5~7年目の「ギアチェンジ期」に起こりがちな心境変化と、その対応策について解説していきたい。
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