「隣の芝生は青い」若手を離職させる3つの"引力" 3~5年目の若手社員を「プロにする」には?

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●スキルの棚卸しをする

毎日、同じ業務に向き合っていると「このまま、今の仕事を続けていても別の部署や他の会社では通用しないのではないか……」といった焦りを覚えることがある。そんなとき、自分のスキルの棚卸しをしてみると、意外と他の仕事でも通用するスキルが身に付いていると気付くものだ。

プロフェッショナルとして自信を持って働いてもらうためには、若手社員に自分の市場価値を認識してもらうことも大切である。加えて、会社で習得できるスキルを明示してあげれば、将来に向けた市場価値の高め方も見えてくるだろう。

●責任ある仕事を任せる

人の成長の原動力としては、成功体験だけでなく失敗体験も重要である。若手社員のプロフェッショナル化を促すためには、多少背伸びしなければ完遂できないような、責任ある仕事を任せることが重要だ。

Z世代の社員マネジメント 深層心理を捉えて心離れを抑止するメソドロジー
『Z世代の社員マネジメント 深層心理を捉えて心離れを抑止するメソドロジー』(日経BP 日本経済新聞出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

責任ある仕事を任せる際には、タイミングも意識してほしい。

若手社員がある程度自信をつけて、少々慢心している頃が良いだろう。逆にタイミングを間違えると、モチベーションが低下したり、自己効力感を下げてしまったりする可能性がある。

上司には、若手社員の心境やスキルレベルを的確に見極める、“確かな眼”が求められる。

ペースメイク期の離職を防ぐ

ベースメイク期の離職要因とアプローチ方法(出所:『Z世代の社員マネジメント 深層心理を捉えて心離れを抑止するメソドロジー』)

入社3~5年目の部下を抱えている上司には、「Private引力」「Recruiting引力」「One-pattern引力」という3つの引力を押さえておいていただきたい。

そのうえで、「PRO化」を促すことによって見習いマインドから脱却させることができれば、この時期の離職を減らすことができるだろう。

次回は、入社5~7年目の「ギアチェンジ期」に起こりがちな心境変化と、その対応策について解説していきたい。

小栗 隆志 リンクアンドモチベーション フェロー

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おぐり たかし / Takashi Oguri

1978年生まれ。2002年、早稲田大学政治経済学部卒、株式会社リンクアンドモチベーション入社(新卒一期生)。人事コンサルタントとして、100社以上の組織変革や採用支援業務に従事。

2014年、パソコンスクールAVIVAと資格スクール大栄を運営する株式会社リンクアカデミー代表取締役社長就任。17年、株式会社リンクアンドモチベーション取締役に就任し、経営に携わる。23年より現職。同年、株式会社カルチベートを創業。

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