「地下道を歩くだけ」のゲームが実写映画化の意外 人気インディーゲーム『8番出口』が実写でどうなる?

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本作は前述のように、地下通路で異変を探すゲームである。もし異変を見つけたら引き返し、もし何もなければそのまま進む。正解だった場合、「◯番出口」の数字がひとつずつ増え、8番出口に到達すると脱出できるわけだ。

大雑把にくくれば間違い探しの遊びであり、ゲームジャンルとしても前例はある。不気味な人工物に閉じ込められる部分は「リミナルスペース」と呼ばれるインターネット上の遊びの一種といえよう。

ゲーム実況で大人気

本作ならではの特徴は、やはり日本の地下通路である部分と、ゲーム実況において特に人気を博した部分にある。

地下通路
案内板や点字ブロックなど、まさしく日本の地下通路といったデザインに仕上がっている。画像はSteamより

『8番出口』のフィールドは、東京近郊に在住しているのであれば見たことがあるような気がする景色である。基本的にはこの場所しかないのでリッチなグラフィックというほどでもないのだが、珍しい世界設定なうえに再現しやすいロケーションのためリアリティを感じやすい。

実際、SNS上では「リアルで『8番出口』のような場所を見つけた」という書き込みがしばしばあり、身近なものをうまくゲームの題材に捉えられている。

ゲーム実況においては、実況者と視聴者の間にうまく情報格差を作り出すことに成功している。前述のように本作は地下通路の異変を探すゲームなわけだが、プレイしている側と見ている側で得られる情報が異なるのだ。

ポスター「防犯カメラ作動中!」
ポスターのテキストが微妙に変化するといった、いじわるな異変は存在しないのも長所のひとつ。画像はSteamより

ゲーム実況をしたことがある人なら体感でわかると思うが、ゲームプレイと会話のマルチタスクはなかなかたいへんなものだ。ゲームに集中すれば喋れなかったり変なことを口走る可能性があるし、逆に話に夢中になっているとゲームがおろそかになる。

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