チェジュ航空事故、韓国で指摘される「問題点」 乗客の中には3月に結婚控えていたカップルも
事故の原因についてはバードストライクが挙げられており、同機は一度着陸に失敗し、二度目に胴体着陸を試みているが、映像ではランディングギアが出ていないことが確認されている。
バードストライクがあったとしても、手動でも作動できるランディングギアがなぜ出ていなかったのかという点について、韓国の専門家は、電子・油圧系統が故障したのではないかと推察している。
着陸前に燃料の消耗を試みていない
また、胴体着陸を試みる場合には、爆発の被害を最小限にとどめるため、燃料を空中に強制噴出したり、旋回するなどして通常であれば燃料を消耗させるが、これを行っていないことがわかっている。同機体には燃料放出機能がなかったことがわかっており、そのため、旋回する時間がないほど一刻を争う事態が起きていたのではないかと言われている。
右翼から白い煙りがあがっている映像が提供されていることもあり、機内に有毒ガスが入り、燃料を排出させるような非常措置がとれなかったのではないかとも推測されている。
務安国際空港の管制塔は、ランディングギアが下りないことがわかっていれば、事前に燃料消耗を促し、着陸時の衝撃を減らすための特殊泡も撒くことができたと話しているが、同機はバードストライクの注意警報を受け取った後、わずか5分ほどで胴体着陸をしており、機内で何が起きていたのか、解明が待たれる。
韓国メディアでは、空港近くに湿地もあり、渡り鳥が多く発生する場所になぜ空港を建設しなければならなかったのか、そして、滑走路の短さも指摘された。
務安国際空港は、1999年に建設が始まり、2007年に完工。韓国にある14の空港の中で5番目の規模を誇るが、開港翌年に金融危機が起きたことなども重なり、赤字空港としても知られた。
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