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「低い利益率」を乗り越えたあの名古屋銘菓の勝因 いかにコストをかけずにリピーターを増やしたか

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  • 古田 憲司 「元祖鯱もなか本店」専務取締役

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「鯱もなか」の商品写真が載っている新しいパッケージには、名古屋城の屋根をイメージした和柄を施しました(写真:かぜのたみ/PIXTA)
創業は1907年。看板商品の鯱もなか(しゃちもなか)は1921年に誕生し、100年以上にわたって守り続けられてきた地元の銘菓。
しかし、2020年に起こったコロナ禍で売り上げが大きく減少。仕方なく余剰在庫をコロナ支援の特別販売サイトで売ったところ、予想以上の反響があり、自分の代でのれんを下ろそうと決めていた先代を娘夫婦が説得。4代目当主となり、100年の歴史を守るべく立ち上がります。新たに専務となった著者はどんな手法でお客さんの心をつかみ、ファンを増やしていったのでしょうか?
鯱もなかの逆襲』より一部抜粋、再構成してお届けします。(前回の記事の続きです)

事前準備④  リピーターを増やす同梱物強化

ECサイトの構築と導入ができたら、次に行うべきことはリピーターの獲得です。

「鯱もなか」が駅や空港、名古屋城などの売店に販路があるのは、古くからのお取引先の皆様のおかげです。この状態で事業を引き継げたことを先代に感謝しなくてはなりません。

一方で、直売ではないため、利益率が低くなってしまうのが難点と言えます。

できるだけ多くの商品を売ることで利益が得られますが、そのためには製造に関わる人員が必要ですし、在庫を切らさないように毎日製造して納品しなくてはいけません。ここがまさに、先代が苦しんでいた部分です。

いかにコストをかけずにリピーターを増やせるか。どうにかしてLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)を上げられないものか。

考えあぐねた末に閃いたのが、商品に広告機能を持たせることでした。

低利益の商品をただ売り続けるのではなく、一度「鯱もなか」を買ってくださったお客様に再び帰ってきてもらえるような仕掛けを施してはどうだろうか?

次ページが続きます:
【「お客様とのご縁が未来に繋がる可能性」】

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