免税事業者に圧力?「インボイス制度」導入の背景 いまさら聞けないインボイス制度の超基本(上)
郷:なぬっ! 反対のプラカードもって霞が関行ってきます!
小山:もうはじまっていますから(笑)。
郷:10%って、フリーランスにとってめちゃくちゃでかいですよ。年商500万なら50万。会社員のボーナスくらいあるじゃないですか。それを国が徴収しますという話ですよね?
小山:全額ではないですよ。業種によって納める税率は違いますけど、ライターのようなサービス業なら、ざっくり半分くらい(※)。
※簡易課税を選択した場合
表向きは「税額や税率をきっちり把握するため」
郷:25万でもありえねぇ……。この制度が導入された「表向きの理由」はなんですか?
小山:現在、消費税は標準税率の10%と軽減税率(※)の8%が混在しているんですけど、税額や税率をきっちり把握するため、というのが表向きの理由ですかね。
で、きっちり把握するための手段として導入されたのが「適格請求書」と呼ばれる請求書のフォーマット。「インボイス」とは「適格請求書」のことです。
※外食と酒類を除く飲料食品、および週2回以上発行される新聞が対象
郷:へ? 私が出版社に請求書を出すとき、「消費税10%」ってちゃんと書いていますけど。
小山:請求者の「登録番号」を書かないと「適格請求書」とはみなしません、というルールになったんです。
郷:登録番号? あ、インボイス事業者として登録したら番号をもらうんですか?
小山:そうです。