EUがiPhoneの「AirDrop」の公開を要求する背景 USB-Cに続き独自技術開放を迫る
F1などのモータースポーツや、オリンピックなどのスポーツにおいてもそうだが、勝ち目がなくなってくると「不平等だ」とルールを変更するのはヨーロッパ諸国の常套手段ではある。「インターネットに関するすべてをアメリカに握られて、対等に競争するのが困難」というのは、日本や中国にとっても同じこと。戦略という意味で考えると、DMAが理不尽だろうがなんだろうが、EUの意見に賛同した方が日本にとって「得」という側面はなくはない。
なぜ、独自開発の技術を公開しなければならないのか?
しかし、ひとりのiPhoneユーザー、アップルファンとしては、アップルが自ら切り開いたイノベーションを切り崩されていくのは面白くない。DMAの要求は明らかに理不尽だ。
使いやすいインターフェイスがあり、革新的な技術があり、その積み重ねでiPhoneやiPadなどの素晴らしい製品がある。自社でコストを払って開発した独自技術を、無償で公開していかなければならないとしたら、独自に便利な技術を開発していく意味がないのではないか? 高いデザイン性とユーザビリティを持つアップル製品が好きな筆者としては、いくらアメリカの優位性を削ぐためとはいえ、EUの不当なやり方に賛同しかねる。
独自技術や革新に価値がないなら、開発費は投じられなくなり、イノベーションが起こらなくなる。それは望ましいことではないだろう。とはいえ逆にアメリカ政府が対抗措置としてEU製品に重い関税をかけたりしたら泥沼の戦いだ。
みなさんは、EUのDMAについて、どう思われるだろうか?
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら