引望智能技術への資本参加を真っ先に表明したのは、国有自動車大手の長安汽車だった。同社は傘下の高級EVメーカー、阿維塔科技(アバター・テクノロジー)を通じて115億元(約2410億円)を出資し、引望智能技術の株式の10%を取得した。
ファーウェイ主導の新型車開発で最初のパートナーとなった民営中堅メーカーの賽力斯集団(セレス)も、長安汽車と同額の出資に踏み切った。
賽力斯集団が開示した資料によれば、(出資時点の)引望智能技術の企業評価額は1152億6000万元(約2兆4154億円)に上る。その裏付けとなるファーウェイの自動車関連事業の純損益は、2023年は55億9700万元(約1173億円)の赤字だったが、2024年上半期(1~6月)には22億3000万元(約467億円)の黒字に転換した。
ボッシュやZFの脅威に
財新記者の取材によれば、(鴻蒙智行のメンバーである)国有中堅メーカーの奇瑞汽車(チェリー)や江淮汽車(JAC)も引望智能技術への資本参加を計画している。
国有自動車大手の広州汽車集団は11月30日、ファーウェイとスマートカー事業に関する戦略提携契約に調印し、新たな高級車ブランドを共同で立ち上げることに合意した。同じく国有大手の第一汽車集団や上海汽車集団も、ファーウェイとの提携が噂されている。
すでにファーウェイと協業している完成車メーカーのある社員は、スマートカーBUの現在の実力について次のように評価した。
「彼らは事実上、完成車を作る実力を持っている。ドイツ自動車部品大手のボッシュやZFなどに取って代わる、スマートカー分野の世界的な『メガサプライヤー』に成長する可能性がある」
(財新記者:安麗敏)
※原文の配信は12月13日
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