「悩みを新年に持ち越さない」ための"唯一の方法" 悩み事は、悲観する前に"俯瞰目線で"見てみる

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話は長くなったが、私には、卵を1個ムダにした経験がある。この経験を身の回りの人々に話すと、単純に笑ってもらえたりアホさ加減に苦笑されたりするのだが、当時の私にとっては計り知れないダメージを与えられた出来事であった。

卵の話はさておき、この項の本題である。

皆さんからいただく相談でなかなか多いのは、目の前の心配事や危機への恐怖と絶望へのメンタルの持ちようを、どうすればいいのか、というテーマだ。

「目下、最悪の事態なんです」「こんなこと人生初だ……!」「最悪だ。終わった」「これはもう取り返しがつかない」など、さまざまな阿鼻叫喚の相談をいただくが、ここで一つ落ち着いて考えてみてほしい。

あなたは去年の今日、何で悩んでいただろうか?

なんとなー……く、去年は何かが大変だった気がする?

もっと具体的に教えてほしい。どんな感じでピンチだったのだろうか?

たぶん、〇〇の納期が……恋人との仲が……なんかうまくいっていなかった。皆さん、こんな感じではないだろうか。

あんまり覚えていない、そんな人が多いと思う。

去年、その問題に遭遇していたときの自分は、それらがあまりに強大、凶悪に見えたと思う。

しかし、時が流れると「あ、そんなこともありましたね……つらかったなあ……」と少し遠い目で思い出せるくらいになる。

これは、いまの自分がその問題から離れたからである。

人生単位でものごとを見る

もし、その俯瞰した遠い目で、目の前にある問題を見ることができたら、慌てない、怒らない、不安にもならない、せいぜい「めんど……」くらいの感情で淡々と処理できるだろう。

目の前にある問題は、目の前にないとあまり怖くないのだ。

ここでもう一つ、例を出そう。

いま皆さんが財布から1000円を落としたとする。ちょっとしたランチが食べられる程度の金額なので、いら立つこともあるだろうが考えてほしい。

一説によると、日本人の生涯年収は約2億3000万円らしい。今回落とした金額は、その0.000435%である。かなり小数点以下。たいしたことはない。

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