一方で、韓国では出演料の高騰やストーリーの枯渇といったデメリットも生んでいます。こうした一歩先行く韓国の背中を追いながら、プラス要素は取り入れつつ、失敗から学びを得るのが理想です。Netflixの坂本氏もこれに同意する考えを示しています。カギを握るのは「予算の組み立て方」だそうです。
「日本の場合、“制作費をこれ以上かけたら、回収できない”と考えがち。それよりも1つひとつ適正な予算を整理し、合意のうえで担保していくほうがいい。これによって制作環境を整えることができ、さらに実績を積み重ねれば、作品の表現の幅を広げていくことができるのです。丁寧にこのやり方を広めていきながら、最終的には業界のイノベーションにつなげていきたい」
Netflixが目指すゴール
競合のAmazonプライム・ビデオと並ぶ規模になり、国産トップのU-NEXTを大きく引き離していますが、会員数1000万というポジションを意識しすぎることは「決してない」とも坂本氏は言い切っています。潔い答えは続きました。
「Netflixの現在地は道半ば。ようやく動画配信サービスが生活に根付き始めたなかで、目指すゴールは生活に必要な存在になることです。世の中にはさまざまな興味があふれかえっています。それでも“Netflixが必要だよね”と思われる存在になることのほうが数字よりも重要だと思っています」
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