上陸当初はとにかくコンテンツ数を揃えるため作品を購入することに専念しながら、又吉直樹原作ドラマ「火花」などNetflix日本オリジナルの作品制作も試みていたそうですが、結果は振るわず。
「日本の作品がなかなか全世界に広がらず、アメリカからの信頼度が非常に低かったのは事実。期待値を作り上げる必要がありました。お金があるように見られがちですが、まったくもって違う。外資だからこそうまくいかなかったら容赦ないのです」(坂本氏)
そんな苦労があったものの、日本の作品人気は爆上がり。これまで約100を数える日本作品がNetflix公式グローバルランキングにTOP10入りする実績を作っています(公式ランキングを公表開始した2021年11月以降の集計)。またNetflixは190の国と地域で展開され、全世界のNetflixのメンバー数は2億8300万件(2024年9月時点)に上るわけですが、2024年上半期(1~6月)集計の非英語作品の中で、日本の作品は韓国に続き2番目に多く視聴されたことがわかっています。
作品がヒットし、歌も売れる
今年は次々と話題作も生まれました。日本のNetflix公式ランキング「Netflix週間TOP10」で週を跨いで1位を獲得した実写作品には「地面師たち」(6週連続1位)、「忍びの家 House of Ninjas」(4週連続1位)、『シティーハンター』(3週連続1位)、「極悪女王」(3週連続1位)が並びます。
なかでも、グローバルで好成績を残したのが『シティーハンター』です。2024年4月22日週のグローバル「Netflix週間TOP10」映画部門(非英語)で日本オリジナルの念願でもあった1位を獲得。複数の国で「Netflix週間TOP10」リストに載り続けました。さらに、ロケ地で経済効果も生んでいます。神戸市で長期間にわたって撮影したことによって、同市過去最高の4億円超えの経済効果をもたらしたことが報じられています。
エンディングソングにTM NETWORKの「Get Wild Continual」が起用されたことで、オリジナルの「Get Wild」のカラオケランキングが急上昇し、Spotifyでは月間リスナー数がほぼ倍増する結果も作り出したとか。
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