「週3日働き年収2000万」オジサンのニッチな仕事 「元手ゼロ」で楽なビジネスを軌道に乗せたワケ

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

「そこに看板のあるビルがあるでしょ?」

オジサンが指差した先にあるのは、斜向かいのビル屋上にある立て看板です。

「あぁ、あれ、オジサンのものなんですか?」 

残念、単なる不動産オーナー親父の自慢話か……と思ったら、オジサンは首を横に振ります。

「いえいえ。私は一つも不動産を所有してませんよ。不動産で不労所得って、多くの人が安易に考えがちだけど、新宿でも最寄り駅から少し離れたら、3階以上の部屋はテナントがなかなか入ってくれないし、メンテナンスとか税金考えると、いつ赤字に転落するか心配事が尽きないですしね」

手間なし、元手なしの"食える仕事"

でもね……とオジサンはカップ酒を舐めつつ、相変わらず丁寧に話を続けていきます。

「あのような、小さなビルのオーナーは、少しでもリスクは減らしたいものなのですよ。そこに、ビルの屋上に広告出しませんか?って営業をかけたら、間違いなく一度は話を聞いてくれるんですね」

「ああ、なるほど。だから稼いでいるのに、こんなところで飲んでいるんだ」

「おぉ兄さん、よくわかったねぇ」

一見受け答えになっていない私の反応が、相当嬉しかったようで、オジサンはニヤリと笑いました。

「もともと私は印刷屋で、広告営業の仕事をしてまして。その時の人脈で、ビル広告を出したい広告主さんと、ビル看板を出したいオーナーさんを繋いでいるのですよ。

だから、オーナーさんや広告主さんと会って話をまとめるのが週3日くらい。あとは、印刷会社とデザイナーにメールで発注して、出入金を確認したら仕事は終わり。ね、楽ちんでしょ」

最初は詐欺師、次は単なる自慢話かと疑ってましたが、その正体は、元手ゼロで楽ちんなビジネスを立ち上げた、なかなかやり手のオジサンでした。

株でも不動産でも投資するには少なくない元手が必要ですし、元本割れするリスクは常にあります。どんなに慎重かつ計画的に行っても、資産運用でFIREできる人より、失敗する人のほうが多いのが現実です。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事