欧州債務危機の行方、ユーロは崩壊するのか--欧大手コンサルテング会社創業者・ローランド・ベルガー氏に聞く
だが、ギリシャがユーロ圏から抜けてしまえば、金融市場にはネガティブなシグナルと受け止められてしまうだろう。ユーロ圏経済や「ユーロ」という通貨の安定に対する市場の不安を惹起させる。「次はどこの国だ」という形でコンテージョン(伝播)のリスクも高まるかもしれない。それらを考えれば、各国政府が一丸となって再建を行い、競争力を高めていったほうがいい、という結論に行き着くはずだ。
「トリプルA」の格付け国が集まり、新たな通貨を創設するといった可能性も考えられなくはないが、「ユーロ圏が現状のまま財政再建を成し遂げ、ユーロが世界第2のリザーブカレンシーの座を維持する確率は80%以上」というのが、欧州の多くの政治家の見方だ。
Roland Berger
米系コンサルティング会社勤務を経て1967年、ローランド・ベルガーを 立ち上げる。現在は名誉会長。独ミュンヘン大学経済研究所理事や仏INSEADの役員にも名を連ねている。
(聞き手:松崎泰弘 撮影:今井康一 =東洋経済オンライン)
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