【産業天気図・精密機器】06年度下期までは好況続くが、07年度は一段落も

今06年度は精密機械業界にとって明るい話題の多い1年だった。
 第一に、大手精密各社は売上高に占める海外比率が高く、円安の恩恵を十分に受けられたことがある。また、景気回復が複写機を中心とした事務機やデジタルカメラの販売の追い風になった。
 ただ、この好調が07年度も続くとは限らない。まず円安効果は剥げ落ちる可能性がある。また、製品ジャンルによっては競争激化が影を落とす。たとえば複写機。05年末から新製品を多数投入したリコー<7752.東証>が販売経費増大で利益の伸びが小幅になるなど、競争の影響が出ている。06年下期からはキヤノン<7751.東証>の高速カラー複合機の新製品群発売が本格化することから、07年はますます競争がきつくなると予想される。
 06年初には予想もつかなかったほど市場が拡大したデジタルカメラも、07年は伸びが続くか不透明だ。07年は各社が新製品を続々と投入するデジタル一眼レフの勢いがどこまで続くかが一つの焦点。デジタル一眼の新製品数を増やすと見られるオリンパス<7733.東証>の動向も目が離せない。
 注目の会社としてはコニカミノルタホールディングス<4902.東証>と富士フイルムホールディングス<4901.東証>が挙げられよう。コニカミノルタは06年1月に祖業のカメラと写真フィルム事業から撤退することを発表。同社にはシェアトップ製品がほとんどないため、行く末を心配する向きもあったが、06年9月中間決算では欧米での複写機販売好調で大幅な業績予想の上方修正を公表するなど、素早いV字回復を遂げた。同様に写真フィルムのリストラを行った富士フイルムも、05~06年度の2年間、約800億円ずつ計上してきたリストラ費用が一巡し、07年度は大幅に利益が回復する見通しだ。
【吉川明日香記者】


(株)東洋経済新報社 会社四季報速報プラス編集部

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