ガスト「1990円高級フレンチ」の値段より凄い箇所 身近なお店でフレンチの魅力を楽しむきっかけに

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今回は、既存のメニューや食材、設備を活用しながら進藤シェフの知恵を借り、本格フレンチの魅力を表現しようということではないだろうか。 

そこで「ガスト」が得意とするハンバーグをメインとしているのかもしれない。「ガスト」の客層としても、食べ慣れない未知の料理よりも親しみやすいハンバーグの方が喜ばれそうだ。 

「ビーフ100%ハンバーグ ペリグーソース~ごぼうのチップをのせて~」(筆者撮影) 

ハンバーグ自体はいわゆる「ガストのハンバーグ」なのだが、ソースや付け合わせに趣向を凝らし、フレンチへと昇華させている。 

ソースは赤ワインや黒トリュフの香るペリグーソース。付け合わせのポーチドエッグは赤ワインに漬けてあるそうで、紫色に染まっているのが特徴的だ。ナイフを入れるととろりと卵黄が流れ、ハンバーグに絡めて楽しめる。 

紫色の見慣れない姿のポーチドエッグ(筆者撮影) 

ハンバーグを平らげるとほどなくして最後のデザート「ブランマンジェプラリネ」が登場。

「ブラマンジェ」はいわゆるミルクプリンのようなもので、カリカリのプラリネナッツと、「ガスト」と「Restaurant L'allium」のコラボロゴ印刷がされたチョコレートが添えられていた。 

最後に提供されるデザート(筆者撮影) 

以上がコース内容となる。しっかりと食べ応えもあり、メインがガッツリとしたハンバーグであるぶん、スープや前菜は軽い食べ心地となっておりコース全体のバランスも絶妙だ。日常の食事というより「ちょっとしたご褒美」として楽しむのであれば1990円という価格は妥当だと筆者は感じた。 

提供は「人」がタイミングを見て行う 

近年、「ガスト」では配膳ロボットの導入が進み、店内をネコ型ロボットが走り回る姿はもはやお馴染みの光景だ。

しかし、今回のコースはすべて人間のスタッフから提供された。前菜とスープ、ハンバーグとパン、デザートの計3回に分けてサーブされたが、その都度、スタッフは筆者の食事の進行具合を気にかけていたように思う。分けて提供されることで、食べ手としては料理一品一品に向き合えた。

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