世界は、第3次世界大戦直前、核戦争直前の状態にあるといってよい。これに比べれば、1962年のキューバ危機など問題にならない。キューバ危機は、ケネディとフルシチョフによるホットラインでなんとか回避できたが、それでも少し間違えばどうなったかわからない。
今回は、バイデンは去りゆく大統領である。来る2025年1月20日離任までの残り2カ月の政権である。
あわてたトランプ次期大統領がロシアは敵ではなく、戦争の拡大は望まないと緊急発言したが、バイデン政権はどんどん突っ走っている。フォルスタッフのような茶目っ気があれば、武器供与と同時に、停戦を行ことも可能かもしれないが、そうしたものもなさそうである。
核兵器の使用間近?
このまま核戦争の時代になるのか。核攻撃、あるいはロシアの総攻撃を受ける可能性のあるキーウ(キエフ)の各国大使館は、軒なみ閉鎖した。それどころか、ヨーロッパ各地でも戦争への準備が進みつつあるという。
それは、フランスのマクロン大統領とイギリスのスターマー首相などの、ロシアに対する好戦的な発言に影響されている。
1983年のアメリカのテレビ映画『ザ・デイ・アフター』では、核戦争は避けられず、世界は消滅へ向けて舵を切ってしまう。日本でも、1961年にフランキー堺が出演した『世界大戦争』という映画がつくられたが、結果は人類消滅であった。
もちろん、映画のようにならないことを祈る。いやそうしなければならない。問題は、ウクライナが再度ロシアを挑発するべく、長距離ミサイルを使用して、ロシア、とりわけモスクワやサンクトペテルブルクを攻撃しないことである。ロシアの反撃をまちがいなく引き出してしまうだろう。
ロシアは、核の発射準備をしたというものの、それをすぐさま使うなどという愚かなことはしないだろう。だから核戦争へと発展はしないかもしれない。
しかし、NATOが攻撃を仕掛ければそれはわからない。もっともロシアがバルト3国やポーランドなどにすぐに攻撃してくるとも考えられない。NATO諸国は冷静になるときである。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら