真似できない「フェラーリ認定中古車」の仕組み 即納と価値向上を可能とした「お墨付き」制度
ハイブリッドモデルでは、駆動用バッテリーをはじめ、エンジン車と異なる部品も多い。特にバッテリーの性能劣化は、大きな焦点になる。
「延長保証に入っていれば、8年目あるいは16年目にバッテリーを交換できます。フェラーリ・アプルーブドでも、バッテリーの状態は重要なポイントです。その先、ハイブリッドモデルがフェラーリ・クラシケになったときどうするか、ですね」
ショレッティ氏はうなずきながら、「対策はとっています」という。
「たとえば、駆動用バッテリー。私たちはバッテリー工場を自社内に設け、各モデルにぴったりあったサイズと性能のバッテリーを供給し続けます」
2台のアプルーブド・フェラーリを確かめる
フェラーリ車の価値の大きな部分を占めるのは、(言うまでもなく)走行性能。今回フェラーリでは、アプルーブドの「SF90ストラダーレ」と「296GTB」なる2台のハイブリッドモデルを用意して、同社が新車のテストにも使うフィオラノ・テストトラックを走るチャンスをくれた。
これはすごい体験だった。私は以前にもフィオラノを走ったことがあったが、そのときはフェラーリのテストドライバーの指南をあおぎながらで、このコースを疾走するのは久しぶりだ。
SF90ストラダーレは、前輪をモーターで駆動。スタートして、最初のコーナーまでに時速150kmを超える瞬発力を見せる。そこで強くブレーキを踏み、きついコーナーの途中まで前輪にしっかり荷重をかけながら回り、そこからアクセルペダルを踏み込んで強く加速していく。
加速と減速がいかにスポーツドライビングに重要か。そして、フェラーリのクルマが、いかに卓越しているか。そのことはSF90ストラダーレよりパワーでは劣るが軽量の296GTBのドライビングでもよくわかった。
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