真似できない「フェラーリ認定中古車」の仕組み 即納と価値向上を可能とした「お墨付き」制度

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そんな中で、「すぐ手に入るフェラーリがほしい」という人のために「すべてができ上がっていて、かつメーカーの保証もつくモデルを用意しています」と本社の担当者が話すのが、今回のフェラーリ・アプルーブドだ。

「一般論としてですが」と前置きしながら、フェラーリの関係者はマラネロ本社で私に話した。

フェラーリ・アプルーブドを担当する本社のショレッティ氏(筆者撮影)
フェラーリ・アプルーブドを担当する本社のショレッティ氏(筆者撮影)

「私たちが言うのもなんですが、フェラーリに興味があっても、いきなり新車を買うのは、なかなか難しいものです。ディーラーと何年にもわたり良好な関係を築かなくてはならないし、意中のクルマを入手するためには、それまでに何台もフェラーリを買った実績が必要なこともあり、気持ちが折れるという声も聞きます」

一見さんお断り、というわけではないが、ディーラーとの関係構築や購入の実績なしに購入できないのが、フェラーリ。フェラーリ・アプルーブドは、フェラーリ入門としての役割もあるのだ。

201の検査を行い整備+走行チェック

ディーラーに下取りで入ってきた個体があると、それがフェラーリ・アプルーブドとして市場に出していいかをまず判断。「ファクトリーでトレーニングを受けた全タイプのフェラーリを熟知するテクニシャン」(フェラーリ)がチェックを担当する。

機関、電装類、車体、内装など、先述のとおり201にのぼる項目が検査対象。もちろん、走行チェックも行われる。

実際に作業中の車両を使って検査や整備の説明をするニコレット氏(筆者撮影)
実際に作業中の車両を使って検査や整備の説明をするニコレット氏(筆者撮影)

私が訪問したマラネロの整備場では、「こんなふうにやるように、と指示しているんです」と言いながら、アフターセールス・マネージャーのファビオ・ニコレット氏が、チェックの仕方を見せてくれた。ボディ表面の石跳ねによるスクラッチも、厳しく見ていく。

新車から3年間(ハイブリッドモデルは5年間)はメーカー保証がつき、以降は任意で最長20年の延長保証が用意されている。

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